AIU保険会社は、小規模のIT・コンテンツ事業者向け賠償責任保険である、『IT・コンテンツビジネスガードPack』を2010年11月1日から販売している。
今回、同保険では、同社が従来から販売している業務過誤賠償責任保険『ITビジネスガード』や『コンテンツビジネスガード』の補償や特約をパッケージ化して、加入手続きを簡素化することで、小規模事業者に対して割安な保険料で、賠償責任リスクに対する補償の提供を可能にしている。
ちなみに、販売の背景には、現在のIT・コンテンツ業界が抱える、サービスを受注した事業者が提供したサービスの欠陥や不備により発注者等に損害が発生した場合の損害賠償請求を受けるリスクの問題がある。
特に、近年では、小規模事業者に関しても、サービスに欠陥があれば「経営体力を超える」損害賠償額を請求されるケースも発生していることから、同社がそのニーズに応えたものとみられている。
また、その他にも、「システムやソフトウェア等の納品直後」や、「保険期間の開始前の着手済みの作業」、「ウィルスや不正アクセスなどのコンピュータアタック」なども補償の対象となる点や、「納品後30日間等の免責期間(保険金が支払られない期間)がなくなる」点も特長として挙げられている。
さらに、IT業界の象徴的な面としての派遣労働者の扱いに関しても、派遣したエンジニア等の設計ミス、プログラミングの不具合などによって生じた、「派遣先に対する損害賠償責任」についても補償されている。
デジタル化されたデータは、その性格上、大量処理が前提となっているわけで、個人情報の扱いがヒステリックに叫ばれる現在では、簡単な処理の不具合が莫大な損害を生じる危険性がある。まさかのときのために、考えておきたいサービスといえそうだ。
AIU保険会社リリース