政治で忙殺 強化選手への調整ができていないが本当?
柔道の連続五輪金メダリストで、国民的ヒロインのヤワラちゃんこと、民主党の谷亮子参院議員(35)が15日に記者会見を開き引退を表明したことは、突然のこととして、世間に驚きを誘った。
ところが、16日のデイリースポーツによると、会見後の囲み取材で谷は、16年のリオデジャネイロ五輪に向けて「復活はあり得ます!頑張ります」と引退の意思を覆す発言をしたという。
引退表明会見は、11月の講道館杯へのエントリーを行わず、全日本柔道連盟に強化選手辞退届を提出した直後におこなわれた。一方、全日本柔道連盟は12年ロンドン五輪出場への前提条件として、谷に講道館杯出場を厳命していたという事実がある。
柔道の創始者・嘉納治五郎翁こそ、心の後見者ではないのか これらの経緯から、今回の引退会見は、参議院選挙などに、精力を費やし、講道館杯出場への調整がつかなかったことによる退避的なものであったのではなかったのかと、リオデジャネイロ五輪での復活を口にしたところから憶測される。
小沢一郎氏が会見に同席したが、そのあたりも憶測を呼ぶものだ。小沢氏が政治の上で谷の後見役であることは誰しも認めるところだ。
しかし、世界を制したスポーツ選手の引退表明にあたって後見は不要ではないか。ここのところの「政治的」な動きをスポーツの世界に持ち込んでしまっていることに、谷本人はどのように感じているのか。
そこには、一本勝ちの爽快さとはほど遠いものがわだかまっている。