
そろそろ、デジタルが行き着くところまで、行き着いたのかもしれない。最近、レコードへの回帰が見られるという。
回帰の原因
レコードには、デジタルの音源にはない暖かみがある。若い世代にはそれが新鮮に聞こえ、中高年には昔懐かしい音に聞こえるようだ。いっぺんに消えてしまうデジタルに対し、レコードはそれなりの重量感があり、しっかりとした存在感を示している。
若手ロックバンドもシングルをCDではなく,EP盤で出したりしている。デヴィッド・ボウイといった海外の大物アーティストもレコードで作品を発表するようだ。
2011年のレコードの生産量は、何と10年間で約2倍増の21万枚。生産金額は97%増の3億3,600万円だという。今年1月~6月の数量も前年同期比51%と順調だ。現在、CDや音楽配信が苦戦を強いられているのと対照的である。
便利さや手軽さが優先されてきたデジタル時代が進み、人々は何か物足りなさを感じ始めたのかもしれない。それは、かつてあった人間のぬくもり、温かさ。それこそ絆の復権なのではないだろうか。アナログレコードにはそんな人間臭さがあるのだ。
デヴィッド・ボウイ