株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)は、2013年1月22日、機器(サービスアダプタ)を無償提供し、機能に課金する新しいビジネスモデルを、ネットワークサービスとして初めて提供することを発表している。
また、同モデルの提供により、ネットワーク管理サービス「SACM」に、新たに“レシピ”機能を追加したものを、サービス事業者向けに、2013年2月14日から提供を開始することも併せて発表した。
同サービスでは、VPNや無線LANの機能などを“レシピ”と呼び、利用客が必要とする“レシピ”だけを「SACM」システム側から、新開発のサービスアダプタ「SA-W1」へ提供し、月額課金を行うしくみとなっている。
今後は、OEM先の一つであるグループ会社の株式会社IIJグローバルソリューションズが、同サービス基盤を利用した法人向けサービスの提供を予定しており、その第一弾となる“レシピ”には、「IPsec-VPNレシピ(各種回線に対応したインターネット接続とVPNによる拠点間通信機能の提供)」、「無線APレシピ(PCやスマートデバイスが無線LANに接続するためのアクセスポイント機能の提供)」といったものがある。
大幅なコスト削減のチャンス?
今回のサービスを利用すると、一般ユーザーの場合には、宅内に設置するサービスアダプタの無償提供により、機器を購入せずに、必要な分だけ、安価に構築することが可能になるメリットが想定され、また、サービス事業者の場合には、同社から提供される構成テンプレートの活用により、迅速なネットワークの構築が可能となり、機器の無償提供と合わせ、大幅なコスト削減が期待できるメリットが想定される。
同社では、今後も、「L2-VPN」、「LTE+3G」、「mrubyスクリプト」や「WAN高速化」など、各種レシピの提供を予定しているとのこと。
スマートフォンやタブレットに限らず、モバイル機器と既存設備との「連携」がすすむいま、「ユビキタス」社会を想起するが、インフラが整備されているのは当たり前で、その上にのっけてゆくサービスに課金するスタイルは、機能が使いきれないユーザーにとって、「無駄が少なくて済む」といった満足感を得られるかもしれない。
株式会社インターネットイニシアティブリリース