株式会社エヌ・ティ・ティエムイーは、2013年1月22日、携帯電話紛失時の情報漏えい対策を実現するクラウド電話サービス『XePhion(ゼフィオン)コールスマートセキュリティ』の提供を、2013年2月1日から開始することを発表している。
同サービスは、電話帳や発着信履歴を、携帯電話端末に残さずクラウド上に保存する仕様により、携帯電話紛失時の情報漏えい事故防止が可能となっており、また、携帯電話ごとに「050IP電話番号(050から始まる11桁の番号で構成された、インターネットで利用されるパケット通信プロトコルを利用した電話サービス)」を付与できるというもの。
「BYOD」コストの削減に期待も
このことにより、1台の携帯電話で個人所有の携帯電話番号と発着信を使い分けができることから、「BYOD(会社などで従業員が私物の携帯電話などの情報端末を利用して、業務を行うこと)」により、携帯電話を2台持つ必要がなくなり、業務用携帯電話にかかる費用を削減できると期待されている。
また、同サービスの提供開始に合わせて、「XePhionコールスマートセキュリティスタートキャンペーン」も行われる。同サービスの新規申し込み、または、ユーザーID追加の申し込みを行った場合、「初期設定費、およびユーザーID追加設定費が無料」や「月額基本料が最大3か月無料(利用開始月+2か月無料)」といった特典がつく。
2月・3月には、無料キャンペーン実施
事前予約の受付は、2013年1月22日から開始しており、受付期間は、2013年2月1日から2013年3月31日までとなっている。受付期間中に、同サービスの新規申し込み、または、ユーザーID追加申し込みの申込書を提出された客で、2013年4月30日までに利用を開始した利用客が対象となる。
なお、申し込みの際には、「特典適用の無料月に解約する場合は、解約月の月額基本料は有料となる」点や「通話料、ユニバーサルサービス料は特典対象外」である点、「無料通話分(1ユーザーIDごとに一か月500円分)は、特典適用の無料月も適用される」点などには、注意が必要とみられる。
対応する端末は、フィーチャーフォン(NTTドコモ、ソフトバンクモバイル、au)と、Androidスマートフォン(NTTドコモ)。
『全国電話帳アプリ(現在は、全国共有電話帳アプリ)』というスマートフォンアプリによる個人情報を流出させる事件もある中、バックグラウンドに「NTT」という巨大企業が控える今回のサービスをどうみるか。モバイル端末に個別に保存していた情報の管理を、クラウドサービスの利用によって一極集中方式とするからには、ビジネス面で利用している場合の「サービス停止」は、決して容認されないという高いハードルも考えられよう。モバイル端末で扱う情報の分別を含め、じゅうぶんな準備を経てからでもこのようなサービスの活用は遅くはなく、これからの状況も注視してみたいところだろう。
株式会社エヌ・ティ・ティエムイーリリース