休む暇なく世界中を転々
ジャズ・ピアニストとして世界中からラヴ・コールを受けている上原ひろみ。そんな彼女が2011年12月2日、テレビ番組のアナザースカイに出演した。彼女の生い立ちからニューヨークでの生活、共演をきっかけに親友となった矢野顕子とのリハーサル風景など、彼女の魅力にたっぷりと迫った内容で30分はあっという間に過ぎ去った。
(画像は上原ひろみオフィシャルサイトより)
前半はブルーノートとの関係や、ニューヨークの行きつけカフェでオーナーと談笑するシーンなど、リラックスした彼女の姿が紹介されていた。しかし終盤のライヴ演奏シーンでは、曲の世界にどっぷり浸かっている彼女の表情が印象的だった。彼女の指先から生まれる世界にひとたび触れたら、一瞬で虜になってしまうほどの中毒性がある。感受性の高い人は、彼女の演奏で叫んだり涙を流したりする人も珍しくない。実際に番組内でもMCの長谷川潤が、その感情的な演奏に涙していた。
演奏中の笑顔で聴衆を癒す
彼女の魅力的なところは、やはり演奏中の表情だろう。終始笑顔で演奏し、音楽を楽しもうとする姿勢はもちろん聴衆にも伝わる。演者が楽しんでいれば、観客も心底楽しめる。圧巻の演奏テクニックに笑顔が加われば、怖いものなど何もない。彼女が世界中から愛される理由は、屈託のない笑顔なのかもしれない。
(松本 良太)
上原ひろみオフィシャルサイト