2005年リリース
高田渡が亡くなってもう数年。没後数年たってから、高田渡の存在を知った。高田渡の生前の映像を観て、生きている間に生で演奏を観聴きしたかったと激しく後悔。映画『タカダワタル的ゼロ』での泉谷しげるとの掛け合いは、古い友人同士の信頼感から生まれる素晴らしい茶化しあいとなっている。当時映画館で観たのだが、館内のお客さんからも笑い声が生まれるほど愛らしかった。
(画像はAmazonより)
このトリビュート・アルバムは、高田渡を敬愛するミュージシャンがこぞって参加している。多くの方々にカヴァーされている名曲“コーヒーブルース”、“生活の柄”はもちろん、他の収録曲も粒ぞろいで、それぞれの曲で各ミュージシャンの持っている特徴と、高田渡の曲が持つ魅力が絶妙のバランスで混ざっている。まるで高田渡が空から様子を眺めながら、優しく見守っているかのような安心感に包まれたアルバムだ。
曲の持つ魅力もそれぞれ違っていて、人生の様々な場面でフィットする曲が揃っている。携帯音楽プレーヤーに入れておけば、必要な時に力を発揮する音楽だ。
(松本 良太)
収録曲
01.ごあいさつ/ふちがみとふなと
02.失業手当/良元優作
03.年輪・歯車/佐藤良成
04.鮪に鰯/溝口こうじ
05.結婚/霜島由佳里
06.アイスクリーム/趙 亨来
07.自転車にのって/マーガレットズロウス
08.ブルース/安宅浩司
09.おなじみの短い手紙/夕凪
10.コーヒーブルース/キオクノオト
11.値上げ/おおはた雄一
12.夕焼け/宮武希
13.銭がなけりゃ/野村麻紀
14.日曜日/馬場宏美
15.しらみの旅/ラリーパパ・アンド・カーネギーママ
16.生活の柄/ハンバート ハンバート