2008年リリース
映画やCMにも楽曲提供するギタリストの2008年のアルバム。プロデューサーにノラ・ジョーンズの『Don’t know why』の作曲者として有名なジェシー・ハリスを迎えている。おおはた雄一の温もりのあるアコースティックギターの音をそのまま生かしながら、一瞬聴いただけですぐにジェシーとわかるアレンジが施されており、二人の化学反応は見事に均整がとれている。
(画像はAmazonより)
このアルバム以前の作品は、日々の生活を盛り込みながらもどちらかというと玄人の支持がありそうな敷居の高さを少し感じてしまうようなアレンジではあったが、今回は日々の生活感はそのままで、敷居がグッと下がっている印象だ。世界的に有名な美術館に飾られていたような絵画が、地方の美術館に寄贈されて広く一般の方々にまで浸透していくような間口の広さがこの作品の特徴と言えるだろう。
おおはた雄一の人柄とギターの温もりはイコールであることをライヴでぜひ確認してほしい。
(松本 良太)