フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン株式会社は、2011年10月13日、『MC12311』スマート・ワイヤレス・プラットフォームを発表している。
同プラットフォームは、サブギガヘルツ(1GHz以下)RFトランシーバと、8ビットHCS08マイクロコントローラとの組み合わせを、ランド・グリッド・アレイ(LGA)パッケージで提供される。さらに、各種プロトコル・スタック、開発ツールなどのサポート体勢が整っていることから、設計の簡素化や、市場投入時間の短縮が期待されている。
同プラットフォームを採用した場合、住宅に配備された電気・ガス・水道メータ読み取り用のワイヤレス接続化により、スマートメータをリモート・ディスプレイに接続することで、消費データや温度調節状況を表示してエネルギー使用を制御することや、医療アプリケーション分野において、ケーブル類が不要になることから、ケーブルやコネクタの損傷、感染拡大のおそれなど、有線接続に伴う問題が解消されるとのこと。
その他にも、体に身に付ける超低消費電力医療センサや、温度・湿度を検知するワイヤレス・ビルディング・センサ、ガレージ・ドアの開閉装置など、ケーブルやコードを不要にすることで、スマートグリッドの実現がより一層すすむ分野が拡大することが期待されている。
同プラットフォームは、現在、サンプル出荷中で、1,000個購入時の1個あたりの参考価格は、2.79ドル(USD)。開発キットは、2011年12月に、供給が開始される予定となっている。
“配線”は、その作業自体が煩わしいだけでなく、“有線”であるが故に、業務のスムーズな進行を阻害する恐れもある。空間を巡る無線ネットワークが、どれだけ「交通整理」がなされるか、混線の可能性は逆に高まり、その周波数帯の確保には多大な努力が必要となりそうだ。
フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン株式会社リリース