2008年リリース
ロンドンから蘇った1950年代のルーツ・サウンド。しかも蘇らせたのがなんとリリース当時、全員10代だったというから驚きだ。その若さにしてロックンロールやブルース、ロカビリーを隅々まで理解し、それを見事に再現している。事前の情報を知らずに聴いたら、本当に60年前の作品と錯覚しそうだ。録音とアレンジから、ルーツ・サウンドに対する敬意が感じられる。
(画像はAmazonより)
メンバー3人とも兄弟で、息のあったプレイが特徴だ。使用楽器も多彩で、ギターやピアノ、ハーモニカはもちろん、バンジョーやラップ・スティール・ギター、トロンボーン、アコーディオンなども演奏できるマルチ・プレイヤーだ。そして今回の作品に関してはアナログ機材だけを使用しており、それによってルーツ・サウンドにグッと近づいている。新しい音楽を開拓することで存在意義を示すバンドがいる一方で、彼らはそれをあざ笑うかのように古き良き音楽を継承することで自分たちの足元を簡単に固めてしまった。
温故知新という言葉がしっくりくるバンドだ。これからも先人たちの意思を音に乗せて現代に伝えていって欲しい。
(松本 良太)
収録曲
1. GOING UP THE COUNTRY
2. BUGGIN BLUES
3. POLLY PUT THE KETTLE ON
4. HONOLULU ROCK A ROLL A
5. I GOT MY MOJO WORKING
6. MEAN SON OF A GUN
7. HILLBILLY MUSIC
8. MOHAIR SAM 9.OOO WEE
9. OOO WEE
10. SWINGING HAWAI
11. SAY YOU'LL BE MINE [Bonus Track for Japan]