ヤフー株式会社と、コーチ・インク(以下、コーチ)は、「Yahoo!オークション」における偽造品流通撲滅対策に関する覚書を締結した。
今回の覚書は、“偽造者”を永久に市場から追放する環境を生み出すために必要となる、両社の密接な協力を促進することを目的としており、コーチからの情報提供による通知システムと、呼応する形で「Yahoo!オークション」が実施する積極的な対策、加えての予防措置といった、2つのフェイズに基づく対策の徹底について合意したというもの。
具体的には、偽造品出品の情報提供に基づく再発防止を踏まえた削除実施とその体制の確立のほかに、違反出品者のトレーサビリティの確実な実施、コーチからの偽造品を検出し削除するための自主パトロールの実施などが行われるとのこと。
ちなみに、ネットオークションとは、インターネット上で行われるオークション(競売)のこと。電子商取引(EC)の一種で、一般消費者同士が直接取引を行う「C to C(Consumer to Consumer)」型の取引の代表的な形態ともいえる。
出品者は、Webサイト上に、商品の名称や写真、状態、最低価格、入札期限、配送方法、支払方法などの情報を掲載し、入札者は、競売の期限内に最も高値を提示することで、その商品を落札することができる。
その後の決済など、競売に関する一連の処理を行うためのシステムと「場」を提供し、出品者から手数料を徴収する事業も活発化しており、オークションを運営している事業者には、eBay社などの独立系や、「Yahoo!」や「楽天」などの大手ポータルサイトがある。
商品の偽造に加え、評価の偽造も考えられるネットオークション。誰かが手を挙げるのを待っている傾向の強い日本の購買現場では、「誘導」されやすい危険性をはらんでいる。止むにやまれぬ対策といえようが、場を提供する側としては、見て見ぬふりも、さじ加減次第なのかもしれない。
ヤフー株式会社リリース