2012年リリース
Epitone Projectは、プロデューサーとしても活躍するチャ・セジョンのソロ・プロジェクトだ。彼の曲は、韓国ドラマでも度々使用され、映像における感情の起伏を演出する達人でもある。韓国大衆音楽賞で最優秀賞にノミネートされるなど、自国でも確かな評価を受けている。
(画像はAmazonより)
彼の曲を聴いていると、なぜか映像が浮かんでくる。曲によって映像の雰囲気は違えど、音楽から何かしらのストーリー性を感じてしまうのだ。このアルバムには、バラードやアコースティック、エレクトロ・ポップスなど様々なアプローチで音を創り上げているが、どのアプローチでも映像を連想しやすい。ドラマに多く使用されるということも、このアルバムを聴けばなるほど、と納得できる。彼の曲を聴いただけで、ドラマを鑑賞したような気分になり、映画館で感動したような錯覚を起こす。彼が表現する音楽は、名作ドラマの完璧すぎる脚本に匹敵するほどの物語が隠れている。
アイドル・グループやダンス・グループが注目されがちなK-POPにおいて、彼のようなある種職人気質の音楽が存在するという、K-POPの側面を眺めるのも非常に有意義だ。
(松本 良太)
収録曲
1. 遺失物保管所
2. キラキラ光る
3. 長くなったタメイキ
4. サボテン
5. 狭い門
6. 梨花洞
7. 解熱剤
8. 時間
9. 手紙
10. 引き出しを開けたら
11. 今日
12. 春のメロディー
13. 菜の花
Amazon Epitone Project『遺失物保管所』twitter - OCTAVE SOUL