EMCジャパン株式会社(以下、EMCジャパン)は、2011年5月24日、新製品『EMC VPLEX Geo』の販売を開始したと発表した。
同製品は、業界初となる約1,000km離れたデータセンター間において、ストレージを連携させ(ストレージ・フェデレーション)、ひとつの仮想ストレージ・プールとして利用することを可能にするというもの。
最新版の「VPLEX」のオペレーティング・システムは、仮想プロビジョニングまたはシン・プロビジョニングされたデバイスを、EMCジャパンおよび他社アレイ間で、無停止に移動させることで、ストレージの割り当てや消費を必要な分だけ実行することができ、ストレージの効率性を向上させている。
また、新しいラックマウント型クラスタは、サイズが従来比2分の1、消費電力も半分になり、さらに、「Intel」マルチコア・プロセッサ、「PCI Gen 2」カードが搭載されており、処理能力が大幅に向上しているとのこと。
なお、同製品の出荷開始は、2011年7月1日で、EMCジャパン及び、EMCジャパンの販売パートナーである「Velocity(ヴェロシティ)」パートナーから提供されることになる。
ちなみに、仮想プロビジョニングとは、物理的に割り当てられているよりも多くの容量を、データ記憶装置に割り当てて、アプリケーションに提示すること。
ストレージとは、概してあらゆる形式のデータの保管機器のことで、ストレージ業界は、仮想化技術の製品への実装を、他の分野よりも先行してすすめてきた経緯がある。また、リスク管理の面からも、仮想化により、表面上は、ひとつのディスクにみせて、実際は、各地へと分散させておく手法は、基本に忠実であり、ハードウェアでなく、ソフトウェアでの実現であることから、パフォーマンスは若干落ちると考えられるが、安定性を選択するのが現在のトレンドとみれば、有力な選択肢の一つとなり得る可能性を秘めている製品といえよう。
EMCジャパン株式会社リリース詳細ページ