
東日本大震災発生の前は、大相撲の八百長問題がワイドショーをにぎわしていたものである。震災後は、すっかり影が薄くなっていた大相撲だが、「五月技量審査場所」が静かに開催中だ。
五月技量審査場所
「五月技量審査場所」は興行ではない。次の場所に向けた番附編成を行うための技量審査という位置づけである。5月8日から22日までが会期で、維持員席と一部の関係者席を除き、一般人は無料で見られる。
通常の場所と違って、いつものサービスも無く、味気ない場所と言えよう。つい把瑠都関が「この場所は遊びみたいな感じ」と気力のない発言をしてしまい、理事長に厳重注意されたほどだ。また、琴欧州関も三連敗と元気がない。
本来なら、被災地の人々を力づけるはずの大相撲。もう少し活気があってもいいのではと思える。そんな中、被災地支援にも積極的な横綱白鵬関が、連日勝利を飾っている。「相撲の信頼回復と被災地のため」と頑張る横綱の姿からは、強い思いがひしひしと伝わってくる。他の力士にもその気持ちは通じるのだろうか。
被災地の復興とともに、大相撲の復活も近いことを祈りたい。
日本相撲協会公式サイト