三菱UFJニコスは、カード決済処理サービス『リカーリングシステム』を開発し、2010年12月1日から、各事業者向けに販売を開始している。
同システムは、顧客のカード情報をモバイル決済端末の無線通信を使って同社サーバへ登録しておき、ペーパレスで簡便に毎月の料金等をカード決済するというもの。
同システムを採用する事業者は、店頭や訪問宅先で顧客の支払い手続きの際に、モバイル決済端末の「カード登録」ボタンを押し、顧客の提示した登録するカードを読み込み、同社へ送信することで「手続き完了」となる。また、その場で初回のカード払いと同時に、「2回目以降のカード払い登録」を行うことも可能となっている。
なお、同システムは、「カード情報は、端末ではなく、同社が管理する」点や、「各カード会社への請求データの受け渡し、カード番号の有効性の確認や変更登録、カードの盗難・紛失の際の請求停止などの諸作業も、同社が一括代行する」点による、カード情報等のセキュリティ(安全性)確保が大きな特徴となっている。
各事業者は、同システムの導入により、パソコンで請求・入金情報の一元管理が可能となり、また、カード情報の伝票記入やデータ入力といった事務作業の合理化、カード情報の管理リスクの低減といった効果が期待できる一方で、顧客はカード払い手続きが素早く安全に完了でき、各カードに付帯のポイント制度にその利用分を活かすこともできるようになる。
現金を眼のあたりにしないで生活が可能となる時代が来るのだろうか。電子マネーは、その流通システムの上でこそ意味を持つものであり、リアルタイムの取引を維持するためのリスクをどう担保してゆくのか、銀行業界もたなぼたの好業績に胡坐をかいている暇はないようだ。
三菱UFJニコスリリース