ムシパン専門店のミスタームシパンは、この春「蒸しスイーツ」の新作として、桜を使用したメニューをリリースする。桜の塩漬けを使用したムシパンと、マカロンを思わせる見た目も可愛らしい桜のムシスイーツだ。
ムシパンのこだわり「小麦粉と、砂糖と、塩」
ムシパン研究家であり、ミスタームシパンの生みの親である渡辺祐介氏のこだわりは、
蒸しパンというのは、スーパー、コンビニ、どこでも売っている。しかし、あれは蒸しパンというより、いわば蒸しケーキ。甘ったるくて、油ギッシュで、1つ食べたら、もう1週間はいらない、という感じ(笑)。もっとあっさりとしてヘルシーで、食事としても食べられるような蒸しパンがあれば、小さなお子様からお年寄りの方まで幅広く喜んでもらえるのに、そういったものはなぜかほとんど無かった。「ムシパンは、小麦粉と、砂糖と、塩で作れ」です。つまり、この3つの食材の魅力を最大限に引き出して、作り上げるのが【本物のムシパン】だ。
ムシパン専門店から「蒸しスイーツ」専門店へ
昨年からは、新メニューとして新鮮な卵を使用した「蒸しスイーツ」もラインナップに加えた。一口サイズが可愛い「プチムシ」や、新鮮な卵とオリーブオイルで作った「ムシカステラ」。その他「ムシロールケーキ」に、蒸した生地を使用した「サンドイッチ」など、様々なバリエーションをリリースしている。ガレットのように平たい形状をした「ムシガレット」や、蒸した生地を使用した「デコレーションムシケーキ」などが人気だ。
大阪の下町で誕生
かつては賑わっていたであろう、大阪の下町にひっそりとたたずむレトロな商店街「あべの王子商店街」。そんな人通りも少なく、寂しい商店街の一角に、創業者である渡辺祐介氏がたった一人で、この店を開業したのは2005年3月のこと。「蒸しパン? この店にはそんなんしか、ないの?」最初は誰もが口を揃えて言った。しかし、一度、この店のムシパンを食べた者は、誰もがその素晴らしさに驚愕した。「これは、私の知っている蒸しパンとは違う。ムシパンとは、こんなに美味しいものなのか!」そして、開業から4年目となる2009年1月。この店はムシパンを日本全国に広めるべく【全国展開】に挑むことになる。
食の名店には必ずその店の「こだわり」がある。それは一朝一夕では真似できない。ミスタームシパンの「こだわり」が、脂ぎったファストフード界に新たな波紋を呼びそうだ。
ミスタームシパン