株式会社カネカは、有機EL照明デバイスを、世界で初めて白(温暖色)・赤・橙・青・緑の5色をラインアップし、国内では、2011年3月22日から、欧州では「ミラノ・サローネ」出展にあわせ、4月中旬から商業販売を開始することを発表した。
従来から、有機EL照明には、「薄型化でき、デザイン性に富む」、「温暖色のやわらかい色が得られる」、などの特長があげられているが、今回の製品では、これらの特長を生かし、レストラン、ホテルなどの店舗照明、高級住宅用のデザイン照明や家具、建材など、“高級品”分野をターゲットとしており、各関連メーカーへデバイスとしての販売を目指すことになる。
特に、白熱灯のようなやわらかい色調を好む欧州を「有望市場」と考え、デザイン照明市場を中心に販路開拓からのグローバル展開も図ってゆくとのこと。
なお、同社製品を用いた「スタンド照明器具試作品」については、東京ビックサイトでの『ライティング・フェアー2011』(開催日:2011年3月9日~11日予定)の同社ブース及びホームページ上でも紹介しており、300個数量限定で販売される。
ちなみに、「ミラノ・サローネ」とは、1961年開催以来50年続く世界最大規模のデザインイベントのこと。2011年は、4月12日から17日までイタリア共和国ミラノで開催され、同社も照明用有機ELを出展を予定している。
有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)とは、有機物に電圧を掛けることで、有機物自体が発光する現象のことをいい、携帯電話のディスプレイや次世代薄型テレビなどの用途で実用化がすすめられているもので、今回の件は、新たに照明分野への進出の象徴的な事例ともいえよう。歴史を重ねてきた重厚ある街並みが続く欧州には、あたたかく、やわらかい、「我が家」の灯りがよく似合う。
株式会社カネカリリース