飛び売れの福袋
昨年8月以降、ユニクロの国内既存店売上高は5ヵ月連続で前年割れの収益数字を記録。暖冬などの影響が強いと同社は説明しているが、その一方、オンワード樫山など百貨店に販売ルートを持つアパレルメーカーに復活の兆しが見え始めている。
先述オンワード樫山は、2010年に入って百貨店向けの基幹ブランドが軒並み増進、3〜11月の売上高は「23区」が前年同期比6%増、「自由区」同3%増、「ICB」同6%増。百貨店向けの主力ブランドである「UNTITLED」や「TAKEO KIKUCHI」も、10〜12月の累計売上高が前年比プラスに転じている。
しかし一部関係者は「ファストファッションが必ずしもユニクロ独自の戦略でなくなり、国内の消費者が飽き始めた。2011年度はデザイン性の多様化も背景に、ユニクロは苦戦するだろう。しかし中国など新興国マーケットでの注目はまだ熱く、国内の損益はまだ十分にカバーできるだろう」と分析し、改めてユニクロブランドの強みを語る。