説明的長台詞に賛否
昨年末に公開された松たか子主演映画『告白』は商業的にも成功を収める他、ハリウッド映画会社がリメイク権獲得に乗り出したり、近日行われるアカデミー賞外国語部門の選考対象に選出されたりと、なかなかの高評価を博している。が、その一方、映画情報専門誌『映画芸術』では、同作品をワースト作品のひとつに挙げている。
編集関係者によると、「33人・グループの選者がワーストとベスト、それぞれに得点を付けて選出したところ、『告白』は“ワースト点”が73点でした」とコメント。もっとも、最高点をつけた批評家もいるとのことで、賛否両論を醸した結果であったようだ。
ワースト映画として認識された背景には、作中で特に目立った松たか子の説明的な長台詞がある。洗練された批評家の目にはこうした姿が「演技ではない」と感じたようだ。しかし、むしろその描写手法が功を奏していたと見る批評家もいる。芸術の受け止め方は人それぞれ。自分の目で確かめるのが確実だろう。