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2025年05月05日(月)
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[才能に恵まれし総合映画人、味わいとキレのある俳優かつ監督、第三や宇宙]

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[才能に恵まれし総合映画人、味わいとキレのある俳優かつ監督、第三や宇宙]

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オーソン・ウェルズ(1915~1985)
アラン・ドロン出演、パリ解放を導いたレジスタンス活動を描く史実作品、『パリは燃えているか』へさりげなく出演している俳優、それがオーソン・ウェルズである。芸術的な優れた感性を持ち合わせる彼は、味わいとキレのある俳優、そして監督として、優れた映画作品を製作し続けた人物である。
オーソン・ウェルズ
1915年、アメリカのウィスコンシンにて生まれる。本名はジョージ・オーソン・ウェルズ。父は発明家、母はピアニスト。祖母はオカルトや魔術に埋没する、いわゆる変人である。1919年、4歳、両親の離婚により父に引き取られる。同年、父がアルコール依存症を患い、一切の仕事から手を引く。家庭環境の気苦労はあったが、父の発明した自転車のライトが大成功を収めており、家はそれなりに裕福。少年時代は詩、音楽、漫画、演劇などに親しみ、それぞれに才能を示す。1929年、14歳、自由な気風で知られるトッド中学校へ進学後は特に演劇へ興味を示し、キリスト受難劇、シェイクスピア劇など、様々な舞台を企画、運営、出演し、演劇者としての才能を磨く。1931年、16歳、アイルランドの名門ゲート劇場と契約、舞台への出演を果たす。舞台役者として技術を磨いた後、1934年、19歳、アメリカのラジオドラマの脚本家、俳優として活動を始める。1936年、21歳、舞台
『マクベス』の総合指揮を務め、同作品の大成功により注目される。続けて『フォースタス博士』、『ゆりかごは揺れる』といった舞台を製作、その内容から妨害工作を受ける事もあったが見事に乗り越え、成功を収め続ける。1938年、23歳、H・G・ウェルズ原作の傑作SF物語『宇宙戦争』を、ラジオドラマとして製作。ラジオニュース形式で火星人襲来を伝える斬新な同番組は、予めフィクションである事が伝えられていたにも関わらず、そのあまりのリアリティから市民が大パニックを起こす事態を引き起こした。暴動直前にまで発展した同事件の責任を問われたものの、この一事によって大きな脚光を浴びる。1941年、26歳、新聞王の生涯をミステリックなドキュメンタリー方式で描いた『市民ケーン』にて、映画初監督を果たす。同作品は物語の構成、演出、撮影などに、ウェルズ独自の画期的な手法が取り入れられた珠玉の作品であるが、物語内容に関わる企業人から大きな反発を受け、商業的には失敗の憂き目に遭う。その後も『マクベス』、『オセロ』などのシェイクスピア映画、『ストレンジャー』、『黒い罠』などのドラマ作品など、批評家たちは懐疑的にあったにせよ、紛れも無く質の高い作品を監督として描き続ける。一方、俳優としての評価は高く、『ジェーン・エア』、『第三の男』、『パリは燃えているか』、『ワーテルロー』、『宝島』など、幅広いジャンルにおいて独特の存在感を醸し出している。1985年、70歳にて永眠した。

3度の結婚暦があり、それぞれに1人ずつ、子どもがいる。3回目のポーラとは1955年、40歳にて結婚し、生涯を共にした。幼少時代からマジックに親しみ、鑑賞の楽しみと共に、自らもプロ並みの腕前を持つ。

ちなみに、チャーリー・チャップリンの監督、主演作品『殺人狂時代』のクレジット冒頭にオーソン・ウェルズが登場する。ウェルズは企画を持ちかけただけで製作には携わっていないが、本作中の名台詞「一人の殺人は犯罪者を生み、戦争での百万の殺人は英雄を生む。数が殺人を神聖化するのだ。」という台詞はウェルズが提供した可能性もあるらしい。尚、筆者の記憶する限り、類似する箴言としては以下のようなものがある。1780年頃、イギリス人牧師ベイルビー・ポーテューズは言う。「人を一人殺せば人殺しであるが、数千人殺せば英雄である」――また、1945年、ナチス犯罪を裁くニュールンベルク裁判にて、ナチ党親衛隊を率いたアドルフ・アイヒマン中佐は言う。「百人の死は悲劇だが百万人の死は統計だ」――特に最後の人物は、それを現実に実行した。深く考えさせられる言葉である。

外部リンク

ムービーデータベース(IMDb、英語)
Orson Welles (IMDb、英語)

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