NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)とSecode AB社(セコード社、以下、Secode社)は、Secode社の株式取得について株主と基本合意に達し、2010年8月11日、NTT Comの完全子会社である在ドイツのNTT Communications Deutschland GmbHを通じて株式譲渡契約を締結した。
今回の株式取得により、NTT Comグループは2009年10月に資本提携を行ったIntegralis社(インテグラリス社)の有するドイツ、アメリカ、シンガポールのセキュリティオペレーションセンターおよび日本のNTT Com SOCに加えて、Secode社の北欧にあるSOCの連携を進めると共に、北欧エリアのサービスカバレッジを強化することになる。
Secode社は、スウェーデン、ノルウェーのセキュリティオペレーションセンター(以下、SOC)をはじめ、北欧を中心に5ケ国に拠点を有し、金融機関や官公庁などの利用者へMSSを提供している企業。
なお、マネージドセキュリティサービスとは、ユーザー拠点に導入したセキュリティ機器の日々の運用代行や、ユーザー側では対応・判断が困難なセキュリティログの分析、インシデント発生時の対応サポートなどを行うサービスのこと。
セキュリティオペレーションセンターとは、セキュリティインシデントに対する常時監視の実施および発生時の迅速な対応を行い、安全なシステム利用環境を維持することを目的として、セキュリティに関して高度な知識を有する専門技術者が、ユーザーのセキュリティに関する運用を行う組織のこと。
北欧といえば、LinuxというOSの創始者リーナス・トーバルズ氏がフィンランド出身ということもあり、一般的なIT技術水準は高いと考えられ、また、国々が隣接することによるせめぎ合いから、セキュリティ技術も高まる素地は充分考えられよう。IT業界におけるM&Aは、市場シェアの拡大よりも技術取得の意味合いが強いのである。
NTTコミュニケーションズ株式会社リリース