ダコタ・ファニング(1994~)
トニー・スコット監督、デンゼル・ワシントン共演、『マイ・ボディガード』にてデンゼルと共に主演を演じた子役女優、それがダコタ・ファニングである。眩いばかりの輝きと才能を持ち、屈託なき明るさ、かつ落ち着きを兼ね備えた老練さで、見事に銀幕を彩る人物だ。
1994年、アメリカのジョージアにて生まれる。本名はハンナ・ダコタ・ファニング。父は元野球選手のセールスマン、母は元テニス選手、祖父は元アメリカンフットボール選手、叔母はスポーツ番組のリポーター。妹がいる。幼少時代からとびきりの愛らしさと堂々たる根性を持ち合わせ、女優への憧れを抱く。1999年、5歳、洗剤のCM出演を果たし、これより本格的に子役として活動を始める。2001年、7歳、『トム・キャッツ 恋のハメハメ猛レース』にて映画初出演を果たすと大きな注目を浴び、同年、続けてショーン・ペン共演『アイ・アム・サム』にて好演、あらゆる映画賞を受賞し、早くも映画女優としての確固たる地盤を築くに至る。以後、デンゼル・ワシントン共演『マイ・ボディガード』、ロバート・デ・ニーロ共演『ハイド・アンド・シーク』、スティーブン・スピルバーグ監督、トム・クルーズ共演『宇宙戦争』といった傑作品への出演を続けている。また、声優としての活躍もあり、宮崎駿監督『となりのトトロ』のアメリカ版にてサツキ役、ディズニー長編アニメ傑作『リロ&スティッッチ2』のリロ役、『コララインとボタンの魔女』のコラライン役など、主人公役を好演している。尚、『となりのトトロ』ではサツキの妹役として、実際にダコタの妹エルが声優を演じており、姉妹共演を果たしている。2007年、13歳より、少女から女性に成長する過程において、アメリカ南部を舞台にしたシリアスドラマ作品『ハウンドドッグ』、クリス・エヴァンス共演のSF作品『PUSH 光と闇の能力者』、ステファニー・メイアー原作、トワイライトシリーズの第二部、『ニュームーン/トワイライト・サーガ』など、大人びた役柄をこなす機会も多い。
2009年、15歳、ティム・バートン監督、ジョニー・デップ、ヘレナ=ボナム・カーターら出演のファンタジー傑作『チャーリーとチョコレート工場』、ロビン・ウィリアムズ出演『奇跡のシンフォニー』などに出演の名子役、フレディ・ハイモアと恋愛関係にある。読書、編み物、水泳、ピアノ、バイオリン、バレエ、乗馬など、多彩な趣味を持つ。母、妹は友達のように仲が良い。スティーブン・スピルバーグ監督は、「7、8回も人生を経たような威厳がある」と彼女を評価している。一方、ダコタ自身は自らを「至って普通の女の子だよ」だと笑って語る。
ちなみに、2004年、10歳の頃に出演したのが、先述のスペインを舞台にした義侠的なヒューマンドラマ作品、『マイ・ボディガード』であるが、ダコタは作中で使用されているスペイン語を僅か3ヶ月でマスターしたという。のみならず、同作品中で披露されたピアノや水泳も、この期間中に習得したもの。可愛らしいだけでは無い。彼女の限りない才能と愛らしさは、これからも素晴らしい映画、引いては彼女の人生の物語を描き続けるであろう。
ムービーデータベース(IMDb、英語)Dakota Fanning (IMDb、英語)