
5/9に初日を迎えた大相撲夏場所。平成の大横綱・朝青龍が現役を退いたとはいえ、今でも大勢の外国人幕内力士が髷を結っている。これまで活躍したハワイ系、モンゴル系の力士以外にもヨーロッパ系のお相撲さんが番付上位に名を連ねていることから、平成を代表するヨーロピアン大関二人の出身国のサッカー事情を調べてみようと思う。
大関・琴欧州の出身国 ブルガリア
上背があって筋肉質のイケメン大関・琴欧州勝紀はヨーグルトで有名なブルガリア共和国の出身だ。トルコ・ルーマニア・セルビア・ギリシャなどに囲まれた東ヨーロッパに位置する同国はサッカーの世界においても優れたアスリートを輩出してきた。現役ではマンチェスター・ユナイテッドでウェイン・ルーニーの相方を務めるディミタール・ベルバトフ、マンチェスター・シティのMFマルティン・ペトロフ、ユベントスやフィオレンティーナにも所属したパルマのFWヴァレリ・ポジノフなどが活躍しているが、同国出身の選手で最も有名なのが90年代にバルセロナでその名を響かせたフリスト・ストイチコフだろう。柏レイソルにも所属したこの攻撃的MFは正確無比のパワーキックで数々のゴールに貢献してきた。総じてブルガリア選手の特徴は狡猾で馬力があるといったところか。
大関・把瑠都の出身国 エストニア
今年の大阪場所で14勝1敗の好成績を収め大関に昇進した把瑠都凱斗は海を挟んだフィンランドから高速船で南へ一時間の位置にあり、ラトビア、リトアニアとバルト三国を形成するエストニア共和国の出身だ。IT産業などが盛んで、比較的裕福な国である同国のサッカー界からはそれほど有名な選手は出ていないが、エストニアからロシアに国籍を移したヴァレリー・カルピンはスペインのリーガ・エスパニョーラでも活躍したサイドアタッカーである。同じロシア代表のアレクサンドル・モストヴォイとともにプレイしたセルタでは「ロシアンコネクション」として大活躍した。サイドを疾走するスピード感溢れる動きが印象的な選手だった。風にそよぐ長髪が故郷エストニアの美しい景観によく似合っている。
ラグビーやサイクリングなどヨーロッパで盛んなスポーツを観戦をしていると体格の良いヨーロッパ系の選手は馬力が違うように感じてしまう。大関・琴欧州の出身地ブルガリアの名が入った明治ブルガリアヨーグルトを食せば、大関クラスの馬力が付くかもしれないとふと思う。遠き欧州から日出づる国へ裸一貫でやって来た馬力王たちの活躍を今場所でも期待したいと思う。
日本相撲協会公式サイト明治ブルガリアヨーグルト