ユアン・マクレガー(1981~)
ジョージ・ルーカス監督の『スターウォーズ』新シリーズ、エピソードⅠ~Ⅲにて、ヘイデン・クリステンセンの演じたアナキン青年の師匠であるオビ=ワン・ケノービを演じたのが、明朗な雰囲気のある実力の俳優、ユアン・マクレガーである。『スターウォーズ』はもとより、マイケル・ベイ監督『アイランド』、バズ・ラーマン監督『ムーラン・ルージュ』、ティム・バートン監督『ビック・フィッシュ』、ダン・ブラウン原作『天使と悪魔』など、数々の大作において主役、または主役級の役を着実にこなしている。
1971年、スコットランドのクリーフにて生まれる。叔父に『スター・ウォーズ』の旧シリーズに出演した俳優デニス・ローソンがおり、その影響からか少年期から俳優業への意欲が垣間見られた。1987年、高校卒業の16歳の頃、本格的に俳優業を目指す事を決意。学業成績に関しては至って優秀であった。こうした場合、晴れ舞台への転向においては両親との相克に悩む事も少なくないが、両親は彼を全面的に支援する。演技を勉強しながら劇場のスタッフとエキストラをこなす。翌1988年、17歳、ロンドンの音楽演劇学校に入学。1990年、19歳、舞台を見たエージェントによってスカウト。テレビドラマへの出演から始まり、以後、『トレインスポッティング』を皮切りに映画界へ進出。先述の通り、着実にキャリアを積んでいる。1995年、24歳、テレビ番組を通じて知り合ったフランス人のデザイナーのイブと結婚。2人の娘がいる。明るさを失わない骨太の演技が魅力的であるが、筆者はもうひとつ、彼の定まったイメージというものを掴めないでいる。どんな役でもやり遂げてくれる安定感があるが、こんな役をやって欲しいというイメージが湧かないのだ。今後、彼の当たりイメージを押し出す、素晴らしい作品が完成する事を願っている。
ちなみに、『天使と悪魔』の印象的なジャケット写真にはサン・ピエトロ寺院を背景に、天使像と悪魔像が描かれているが、これは実在しない。ローマのヴァチカン市国、ヴァチカン広場の柱廊の上にずらっと並んでいるのは聖体像。更に余談であるが、この柱廊の左側にあるトイレはとても綺麗である。
HaydenChristensen(IMDb、英語)天使と悪魔(IMDb、英語)