
ワールドカップに向けた代表メンバー・予備メンバーが発表された日本代表。中村俊輔、稲本潤一、本田圭介、長谷部誠、松井大輔、大久保嘉人、森本貴幸など国際経験豊かなメンバーが揃っているにも関わらず、いまいち活躍を信用されていないムードが国民の間に広がっている感は否めない。その原因が「ベスト4」という具体的な目標を公言しながら、全く結果が出せていない岡田武史監督の指揮にあることは言うまでもないだろう。岡田監督退陣後の日本代表には日本をよく知るワールドクラスの監督招聘をお願いしたいところだ。
名古屋グランパスを率いた二人の名将
Jリーグを率いた外国人監督の中で最大の出世頭はイングランドプレミアリーグの強豪アーセナルを率いるアーセン・ベンゲル(フランス国籍)であろう。選手のポテンシャルを見抜く能力に優れ、原石をダイヤに一変させる。ガンバ大阪の宇佐美などプラチナ世代と呼ばれる若手を抱える日本には最高の人材だ。だが名前が売れすぎていて、例え蜜月関係が続くアーセナルの指揮官を辞めたとしてもレアル・マドリーなどのビッグクラブが食指を伸ばすであろうことから、その現実性は皆無と言ってよい。
アーセン・ベンゲルが英国に去った後、名古屋グランパスを率いたのがカルロス・ケイロス現ポルトガル代表監督(ポルトガル国籍)だ。元々はルイス・フィーゴ、ルイ・コスタ、パウロ・ソウザなどの黄金世代と呼ばれたポルトガルU-21代表を率いてワールドユースを連覇して名声を高め、UAE・南アフリカの二国で監督をした経験がある。またクラブではスポルティング・リスボン(ポルトガル)、レアル・マドリー(スペイン)で監督、マンチェスター・ユナイテッド(イングランド)でサー・アレックス・ファーガソンのアシスタントコーチを務めた。コンスタントに監督・コーチ業を続けている点からも欧州でその人気は高い。
やっぱりサッカー王国ブラジル
日本が世界的強豪を目指すのであるならばワールドカップの頂点を知る者に教わるのが良いかもしれない。かつてジュビロ磐田を率いたフェリポンことルイス・フェリペ・スコラーリ監督はFIFAワールドカップ2002日韓大会でブラジルを優勝に導き、ポルトガルで開催されたEURO2004ではポルトガル代表を準優勝に導いた。クラブレベルでもブラジルで輝かしい実績を誇り、ヨーロッパではチェルシーの監督を務めた。
今期、セリエAのACミランを率いたレオナルド監督はかつてJリーグ鹿島アントラーズでプレイし、ファンにも愛された超絶テクニシャンだった。監督1年目ながらも程ほどの成績は残し、来シーズンはフリーになる見込みから日本代表監督に迎えるのも良いかもしれない。唯一の懸念材料はイケメンすぎて選手よりも人気が出てしまうのではないかということか。
外国語を学ぼう
外国人監督は当然、日本語が話せないのでインタビューは全て通訳を介した母国語となる。街中でまさかの遭遇をした場合に備えて、今のうちに外国語を独学してみるのも良いかもしれない。「旅の指差し会話帳」はたくさんのイラストで外国語が覚えられ、旅行だけでなく読んでいるだけで楽しく外国語が学べる珠玉のシリーズだ。現地の人しか知らないマニアックな情報がたくさん載っているので、興味のある国の文化の風を同シリーズから感じてみてほしい。
上記に挙げた監督以外にもピエール・リトバルスキー、ギド・ブッフバルト(共にドイツ国籍)、ドラガン・ストイコビッチ(セルビア国籍)、ラモン・ディアス(アルゼンチン国籍)、ドゥンガ、ジョルジーニョ(ブラジル国籍)など日本ゆかりの外国人指導者は多い。フィリップ・トルシエ、ジーコなど日本代表で実績を残した監督が外国人であることからも我々はもっと彼らから学ぶべきである。
日本サッカー協会 -SAMURAI BLUE(男子サッカー代表)旅の指さし会話帳