カブドットコム証券株式会社は、2011年に刷新される大阪証券取引所の次期デリバティブ売買システムに完全対応すべく、先物/オプション取引システムの刷新を行っている。
次期デリバティブ売買システムで採用されるNASDAQOMX社の売買システムは、相場状況に応じて瞬時に大量の売買注文を出すハイフリークエンシー取引(高頻度取引)に対応したものであり、同社においても個人投資家向けのサービスとして、機関投資家と互角に渡り合える速度/品質を持つシステム提供のために、大阪証券取引所が提供するコロケーションサービスを採用した。
なお、システムの刷新に先立って、2010年8月2日より、先物/オプション取引システムにおいて、取次処理速度(板乗り速度)高速化のための新システムが導入される。
先物/オプション取引の受注時には、証拠金をリアルタイムで計算する必要があるが、この受注処理全体の約7割が必要証拠金計算のデータ取得のための時間として費やされており、今回のデータグリッドシステム導入によって、リアルタイムSPANによる必要証拠金の計算の高速化が図られ、目標値として300ミリ秒以内に取引所に発注する事が可能となる。
コロケーションサービスとは、取引所の回線設備の整った施設に証券会社のコンピュータを設置する、取引所が提供するサービスのこと。高速な回線をはじめとする設備を提供する事が可能。
設備投資のコストを抑えるためには、既存のものを上手に利用することが近道であろう。ステージが整えることで腰の引けた個人投資家を呼び戻せるか。興味は尽きない。
カブドットコム証券株式会社リリース