キャセイパシフィック航空とパナソニック・アビオニクス・コーポレーションは、キャセイパシフィック航空と香港ドラゴン航空の全機内で完全なブロードバンド接続を提供する覚書(MOU)に調印したと発表した。
この覚書により両社は、乗客への機内ブロードバンド接続と、キャセイパシフィック航空パートナーブランドに対するプロモーション、スポンサーシップ、もしくは電子商取引を始めるための計画策定に取り組むことができることになる。
今回のように、機内に設置する意向を表明した航空会社はアジア初で、また、所有する全機に提供する意向を発表した航空会社としては世界初となる。
なお、実際のサービスは、認可を取得した後、2012年初めに開始される予定とのこと。
今回導入されるパナソニック・アビオニクスのソリューションは、eXConnectブロードバンドサービス、eXPhoneなどで構成され、乗客の手持ちの電子機器や機内の座席スクリーンを通して利用可能となる。また、飛行中に更新される一連のコンテンツや電子商取引、有料で提供されるイベントの生中継の閲覧が可能となる。
eXConnectブロードバンドサービスとは、乗客と乗務員向けの多様なアプリケーションに対応する双方向ブロードバンドサービスのこと。
また、eXPhoneとは、乗客が携帯電話、スマートフォン、ブラックベリーを機内で使用し、音声通話はもちろん、SMSテキストメッセージの送信やデータ・サービスの利用を可能にする技術のことで、さらに無線により手持ちのiPod、iPhone、iPadあてのコンテンツのストリーム配信もサポートしてくれる。
すでに新幹線が目的地までの移動手段と化しているように、世界を相手のビジネスは24時間対応となっており、空の旅もその呪縛から逃れられないようだ。また、空港会社の提供するコンテンツだけでは満足できないユーザーの満足度を高める意味合いもありそうだ。国内で初めての「樽生ビール」の提供もサービス向上の一環で、航空会社の生き残り競争は熾烈を極めている。
キャセイパシフィック航空リリース