キアヌ・リーブス(1964~)
『攻殻機動隊』の世界観、映像描写は多くの芸術家たちに刺激を与えている。SF作品の傑作『マトリックス』はその第一例と挙げられ、監督のウォシャウスキー兄弟や製作ジョエル・シルバーはことごとくこのアニメ作品に影響を受けた。この『マトリックス』にて主人公のネロ役を演じた人物、それがキアヌ・リーブスである。真剣味溢れる表情が、画面に臨場感を与えている。
1964年、レバノンのベイルートにて生まれる。本名はキアヌ・チャールズ・リーブス。父はイギリス、中国、ハワイ、ポルトガルの血筋を組む、アメリカ人の地質学者。異母の妹2人、そして実の妹がいる。1966年、2歳、両親が離縁、その後に父が麻薬売買に絡んで逮捕。キアヌは母に引き取られ、オーストラリアを経た後にニューヨークへ移住する。ニューヨークという土地柄か、早くから俳優業への憧れを持っていた彼は、9歳にて端役として初舞台を経験しており、それ以後も舞台やドラマに少しずつ出演を重ねる。1982年、16歳、家計が苦しい中、労働をしながら高校へ通い始める。しかし勤労学生というよりも粗暴な態度で日々を送り、高校を転々として、とうとう卒業は出来なかった。在学中はホッケー選手として有望視されていたものの、1981年、17歳、本格的に俳優業に専念する道を選ぶ。小さな役を淡々とこなした後、1985年、21歳にて映画初出演を果たし、1994年、30歳にてヤン・デボン監督のアクション傑作『スピード』に主演、作品の成功と共に大人気を博する。1999年、35歳、『マトリックス』も同様、作品の成功と共にスターダムへのし上がる。以後、続編となる『マトリックス』シリーズを始め、『イヌマーレ』や『恋愛適齢期』などのヒューマンドラマ、『コンスタンティン』や『地球が静止する日』のようなサスペンスタッチの作品などに出演をしている。
独身。バイクと社交ダンスが趣味。日本という国と文化に好意を持っているらしく、帝国ホテルのクリーニングサービスや大阪の街がお気に入りとの事。左利きであるが、競技を行う際には右利きに変わる。『スピード』で共演したサンドラ・ブロックとは大の親友である。
ちなみに、『スピード』の脚本家グラハムは、黒澤明の執筆した『暴走機関車』の原案プロットを目にする機会があり、そこから『スピード』の物語をひらめいたのだという。世界の文化は交じり合い、化学反応を起こし、新しい輝きを放つ。
ムービーデータベース(IMDb、英語)<a href=" http://www.imdb.com/name/nm0000206/" target="_blank">Keanu Reeves (IMDb、英語)</a>