ジュリア・ロバーツ(1967~)
ルイス・マイルストン監督『オーシャンと十一人の仲間』から約40年後、2001年、スティーブン・ソマーズ監督が同作品を大々的にリメイクした。ジョージ・クルーニ、ブラッド・ピット、マッド・デイモン、ドン・チードルといった豪華なキャスティングと、軽快かつ痛快な怪盗アクションで大人気を博した『オーシャンズ11』がそれである。豪華なキャスティングに漏れず、同シリーズに燦然と華を添えている女優、それがジュリア・ロバーツだ。幸せをおすそ分けするとでも言うような、殊に屈託のない「ジュリアンスマイル」が画面内を見事に彩ってくれる。
1967年、アメリカのアトランタに生まれる。本名はジュリア・フィオーナ・ロバーツ。両親は演劇学校を経営しながら地元で活躍する俳優。兄と姉がいる。1971年、4歳、両親の離婚により母に引き取られ、南部の街ジョージアへ。高校に進むとクラリネットに打ち込むが、次第に役者となった兄の影響から映画界への憧れを強くする。1985年、18歳、高校を卒業するとニューヨークへ発ち、演劇学校で才能を磨きながらオーディションを受け続ける。1988年、21歳、才能が認められ映画初出演を果たすと、アメリカ南部の街を舞台にした『マグノリアの花』、リチャード・ギア共演の軽快なラブコメディ『プリティ・ウーマン』といった作品に出演し、大好評を博する。以後、『世界がアイ・ラヴ・ユー』や『ノッティングヒルの恋人』などのラブコメディ、『オーシャンズ』シリーズなどのスリリングな作品、『エリン・ブロコビッチ』などの社会派――と、様々な作品に登場する。良くも悪くもジュリアらしさが滲み出てしまう演技は時に講評家たちの批評を買う事もあるが、彼女の出演作は軒並み傑作だと言って良かろう。
1993年、26歳にて歌手ライルと結婚するも、2年後に破局。2002年、35歳、映画カメラマンのダニエルと結婚し、2004年、37歳にて男女の双子を、2007年、40歳にて男の子をもうけた。積極的に慈善活動へ参加をし、ユニセフなどに大きな貢献をしている。
ちなみに、『オーシャンズ12』では、本人役で登場するブルース・ウィリスがテス役のジュリアと親しげな会話をする場面があるが、実際、彼らは非常に仲の良い友人同士である。ジュリアの結婚式に招待された俳優はブルースだけだったらしい。尚、ブルース・ウィリスは当初の製作段階において『オーシャンズ11』の主人公ダニエル・オーシャン役に選ばれていたが、この配役はブルースのスケジュール調整が付かなかった為に実現されなかった。
ムービーデータベース(IMDb、英語)Julia Roberts (IMDb、英語)