株式会社NTTデータだいちは、WebサイトがWebアクセシビリティに配慮しているかを診断するサービスを本格的に開始することを発表した。
NTTデータは、2008年に『ウェブアクセシビリティチェックサイト HAREL』の公開を始め、アクセシビリティに関する研究を積極的に行ってきた。今回、さらなるサービスの向上と拡大を目的とし、NTTデータの障がい者雇用促進のための子会社であるNTTデータだいちへ「Webアクセシビリティ診断サービス」のノウハウを展開し、2010年6月22日より本格的にサービスを開始した。
同サービスは、WCAG1.0並びに「JIS X 8341-3:2004 高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器、ソフトウェア及びサービス-第三部:ウェブコンテンツ」に準拠した199の手順に従って、「画像に代替テキストが付いているか?(音声ブラウザソフトで情報が得られるか?)」、「マウス以外でも操作可能か?」、「色だけで情報を区別(説明)していないか?」など、専用ソフトの活用や実際に診断者がページを操作しながら対象ページごとに詳細にチェックするというもの。
診断後は、「診断レポート(診断結果の概要と傾向)と診断結果一覧(診断項目ごとの詳細な結果)」を提示し、今後の改善に役立てることができる。
「JIS X 8341-3:2004 高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器、ソフトウェア及びサービス-第三部:ウェブコンテンツ」とは、高齢者、障がいのある人および一時的な障がいのある人が、Webコンテンツを利用するときの情報アクセシビリティを確保し向上させるために、Webコンテンツの企画・設計・開発・制作・保守および運用をする時に配慮すべき事項について、財団法人日本規格協会によって策定された規定。
WCAG1.0は、Webの国際標準化団体であるW3Cが1999年に定めたWebアクセシビリティに関するガイドライン。アクセシビリティを確保するための14の指針とそれぞれの指針を満たすためのチェックポイントが示されている。
「アクセシビリティ」とは、ユーザーの状況にかかわりなく文字通り目的の情報に「アクセス」できること。今回のサービスは、Webサイトにアクセスできてからのことになり、それまでの準備のほうが面倒なケースもある。障害者のもつハンディキャップに画一的なものは無く、既存のノウハウにどれだけ当事者目線の細かい配慮が行き届く味付けができるか試されることになる。
株式会社NTTデータだいちリリース詳細ページ