ブラジル富裕層がターゲット
少子化、デフレにより衰退の一途をたどる日本市場だけでは立ち行かなくなった現状を打破しようと、食品業界がブラジルを新たな市場にと期待を寄せている。
ブラジル開発商工省によると、2009年の日本からの食料輸入額は約407万ドルで、2006年から倍増している。ソースやみそなどの調味料が多いという。
グローバルになれない企業は死んでいく
リーマンショックを契機にした世界的金融危機の中、ブラジルは先進国のような深刻なダメージを被ることはなかった。ブラジル政府が行った、低所得者への資金贈与策も効果が高く、また最低賃金を上げた低所得者層への配慮も効果があり、ブラジルは新興国として各国の注目を集めている。
日本各地の食品製造会社は、ブラジルの市場開拓を進めており、中小企業も続々と調査に乗り出している。現地に工場を建設する資金力に乏しい中小企業は、製品を輸出することになるが、関税や輸送費などで店頭に価格は日本の3倍に跳ね上がる。それでも、ブラジル富裕層の購買意欲は衰えず、現地の高級スーパーマーケットでは品薄、品切れが相次いでいるそうだ。
これからの日本企業は、新規の市場を独自で開発していかなければ生き残ることはできない。その中で、ブラジルをターゲットに決めた食品業界の株価の動向は、今後注目に値するだろう。
ブラジル開発商工省ブラジル日本商工会議所-輸出入-