エステー株式会社は、新計測方式の採用により大幅な感度アップを実現した放射線測定器『エアカウンターEX』を、2012年6月20日に発売する。
個人向けの販売は8月から
『エアカウンターEX』は、検出方式として従来製品で使用されてきたSi半導体よりも高性能の“CsIシンチレーション式”が採用された放射線測定器だ。
新方式の採用により、Cs137の測定速度が大幅に高速化されている。従来製品である「エアカウンターS」が最長2分の計測時間を必要としたのに対し、本製品では約30秒で済むのだ。
また、精度も±15%と、従来製品の±20%から高精度化されており、低線量時でもより高い精度の測定が行える。このため、移動しながらの計測も可能となったのである。
本製品では、地上から1mの高さにおいて、空気中のガンマ(γ)線を0.01μSv/h~99.9μSv/hの範囲の計測が可能だ。本体サイズは、82mm×62mm×34mmで、重量は約101gだ。電源として単4形アルカリ乾電池×2本を使用する。
なお、価格は19,800円(税込)となっている。当初は、自治体や学校、教育機関、除染事業者などを対象に販売され、個人向けには8月からの販売が予定されている。
Editor's eyes
“CsIシンチレーション式”の場合、1年を超えて使用した場合に校正作業が必要となる。このため、ユーザーに向けて簡易校正サービス(有償)も実施予定なのだという。個人で使用する分には、既発売の「エアカウンターS」の方が使いやすいだろう。
エステー株式会社リリース