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【ライヴレポート】フジファブリック@福岡DRUM LOGOS

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【ライヴレポート】フジファブリック@福岡DRUM LOGOS

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2011年12月11日

2011年12月11日、福岡DRUM LOGOS。開場前からLOGOS前は人で溢れている。開演1時間前から入場を開始し、30分間長い列が消えなかった。列の全員が入場した頃には、フロアの9割は埋まってしまった。3人体制となって初の福岡公演、その注目度は早い段階でチケットがソールドアウトとなった事実が物語っている。

18時、ライヴスタート。無言で登場したメンバーは、アルバム『STAR』の1曲目“Intro”の幻想的な音を再現し、アルバム同様そのままの流れで“STAR”へと移行することを目論んでいた。しかし、その目論見は失敗に終わる。途中で音が突然途切れてしまったのだ。途切れた後、一呼吸置いてヴォーカルの山内が挨拶する。ギターの音が出ないと観客に説明し、キーボードの金澤もMCに参加する。音の修復の間に生まれた沈黙を何とか埋めようと、メンバー全員で会場の笑いを取りながら繋いでいく。ライヴ・スタートと同時に音が出ない、というハプニングはバンド史上初と言っていた。

初っ端から珍しいハプニングが起こったものの、仕切り直して“Intro”からスタート。前半はアルバム『STAR』の曲と、志村在籍時のアルバムからの曲をほぼ同じ比率で混ぜて演奏。3人体制にサポート・ドラムとして、アルバムにも参加している東京事変の刃田綴色を加えた4人の布陣で臨む。志村が存命の時はギターに専念していた山内は、フロントマンとしてヴォーカルを務めながら難しいギター・ソロをこなし、MCもこなす獅子奮迅の活躍。以前より明らかに負担が大きくなっているが、辛さを決して表情には出さず、時に激しく特に優しいプレイで観客を魅了する。志村を失ったことは、ミュージシャンとしての山内、そしてバンドとしてのフジファブリックを、1つ大きなステージへ導くための布石かもしれない。それは彼らのパフォーマンスからひしひしと伝わってきた。

中盤は山内が椅子に座って、アコースティック・スタイルで“アイランド”をしっとりと演奏。大きな音圧で怒涛のように攻めるバンド・サウンドとは対照的に、山内の素直なヴォーカルが一層引き立つアコースティックでは、歌詞も内側に染みてくる。衝動を武器に、攻め中心のバンド・サウンドでは歌詞はどうしても音として捉えがち。アコースティックでは歌詞の内容が音と一緒に内側に入り込んでくる。山内のヴォーカルが素直なだけに、それが顕著に表れる。フジファブリックのウェブ・サイトで受注生産したミニ・ギターを金澤が冗談交じりに試奏した後、山内のアコースティック・ギターと金澤のミニ・ギターで“MUSIC”を演奏。ギター2本で少し厚みを増したサウンドと、山内と金澤のツイン・ヴォーカルの相性は良く、ヴォーカルにはビーチ・ボーイズを彷彿とさせる美しさがあった。

フジファブリック

(画像はFUJIFABRIC.comより)

後半はバンドに戻って、アコースティックで鎮静化したフロアに再び火をつける。後半も『STAR』の曲と以前の曲を織り交ぜていく。最新曲は音源で聴くと、志村在籍時から変化した部分も確認できた。最新曲では全体的にバランスが良く、うまくまとまっていて角が取れ丸みを帯びたイメージがある。対して志村が書いた曲は、ロック然としたリフにちょっぴり哀愁を感じたり、曲の展開において緩急をつけ、ドラマティック性を演出する手法に志村独特の個性が光っていた。確かにライヴでもその違いは表れていたが、フロアはそれを受け入れ、どの曲でもほぼ同じ反応だった。ひとつ例外があるとするならば、後半演奏した“虹”は演奏が始まった瞬間大きな歓声が上がり、フロアが大爆発を起こしていた。最後に山内が観客に対して感謝を述べた後、深い内容の歌詞である“ECHO”を演奏し、ステージを後にした。

アンコールでは、金澤が他のメンバーより先に1人で登場し、物販で売っているグッズを紹介。ひとしきり紹介した後、他のメンバーが物販で売っているTシャツと帽子を身につけて登場。飾らないMCではメンバーの穏やかで柔軟な人柄によって、優しさという名の薄い膜で覆われたような雰囲気が会場を包んでいた。

最後の曲となった“TAIFU”で、バンドと観客が渾身の力で掴み取った一体感。バンドの明るい未来を予感させるにはそれだけで十分だった。フジファブリックは悲しみを乗り越え、おそらく期待を超えるバンドになるはずだ。その片鱗が如実に表れた貴重な空間だった。

(松本 良太)


外部リンク

FUJIFABRIC.com
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