【音源発掘　vol.25】大橋トリオ『R』

1人なのにトリオ。大橋好規のソロ・プロジェクトである大橋トリオが、サード・アルバムとフォース・アルバムを2011年12月7日に同時リリース。フォース・アルバムの『R』は、トヨタ・ラクティスのCMに使用されている“Bing Bang”の日本語ヴァージョン、秦基博をゲストに迎えた“モンスター”をはじめ、終始落ち着きながらもドラマティックな展開で聴く者を飽きさせない内容となっている。


（画像はAmazonより）

ドラマティックな展開ではあるけれど、不思議と心が騒ぐほど感情的にはならない。しかし、聴いていると内からじわじわとエネルギーが湧いてくる。聴き手に無理をさせず、前向きな気持ちを能動的に創り出す。さりげない愛情がすごく心地いい。もし行きつけのカフェでこのアルバムが流れていたならば、長居してしまって家に帰りたくなくなる、そんな中毒性がある。このアルバムの世界に一歩でも足を踏み入れたら、もう抜け出せない。そりゃそうだ、こんなに幸せな気持ちになれる音楽なら、いつまでも浸っていたいと誰もが思うはずだから。



ライヴのMCで、大橋好規と大橋トリオの違いについて、帽子をかぶっているかいないかだと冗談交じりに言っていた。そんなお茶目なMCも飛び出すライヴは、幸福感たっぷりの雰囲気に包まれている。

（松本　良太）


1.アネモネが鳴いた
2.美しいもの
3.モンスター feat.秦 基博
4.シアワセの碧い鳥
5.Ethnic
6.ROOTs
7.the ice
8.ホルトノキ
9.The Long Parade
10.Bing Bang(trio original version)