女子高生なのに実力派
K-POPに詳しいなら、IUの名前を知っているはず。日本デビューは今年の春頃と伝えられているが、韓国ではドラマ『ドリームハイ』に出演し、サウンドトラックも担当している。音楽番組にも引く手数多で、おそらく韓国では一番忙しい女子高生だ。
(画像はAmazonより)
韓国の音楽番組では、アイドル・グループと同じように派手な衣装を着ることもあり、そして演技もこなすことから、アイドルとしてのイメージも少なからずある。しかし、彼女はアイドルの枠だけに収まらない。なぜなら、彼女はギタリスト顔負けの弾き語りという飛び道具を持っているからだ。ストローク、フィンガー両方をマスターしており、付け焼刃ではない確かな実力の持ち主。そしてヴォーカルにも豊かな表現力がある。アコースティック・ギター1本と歌声で、聴衆を魅了できるミュージシャンとしての力量は、アイドル・ダンス・グループ=K-POPの図式をガラリと変えてしまう。バグルスの“Video Killed The Radio Star”やコリーヌ・ベイリー・レイの“Put Your Records On”をカヴァーするあたりも音楽に対する造詣の深さを計り知ることができる。コリーヌとは、同じステージで共演しており、見事な化学反応を生み出していた。
日本でも弾き語りを披露するのか
BoAが開拓したフィールドを、東方神起が耕し、KARAが種をまいて、少女時代が花を咲かせた。IUという果実が旬を迎える瞬間は刻一刻と近づいている。彼女の実力が日本で解禁になったとき、聴衆がどういう反応を見せるのだろうか。既存のK-POPに全く興味を示さなかった世代から支持を得る可能性は十分にある。ヴォーカルに専念するのではなく、ぜひ日本でもアコースティック・ギターを片手に弾き語りを披露して欲しいものだ。
(松本 良太)
IU - EMI Music Japan