(画像は映画『のぼうの城』公式サイトより)
22日、アスミック・エースが東日本大震災の被災状況に配慮し、東宝との共同配給作品『のぼうの城』を公開延期すると発表した。同作品は9月17日公開であったが、1年を送り、2012年秋公開を予定している。
同作品は和田竜の人気時代小説が原作。「のぼう様(でくのぼうの意)」と呼ばれ、領民からも慕われた忍城の城代・長親が主人公。古代ペルシア戦争のテルモピュライの戦いよろしく、たった500人の兵で豊臣秀吉軍2万人に対抗したという、実話を元にした物語。
問題とされたのは同作品で描写された城水攻めの場面。「本作には、豊臣秀吉の命を受けた石田三成による戦略のひとつとしての水攻めが迫力ある映像で描かれております。これは史実であり、水攻めは数ある戦略の中のひとつです。しかし、この水攻めの表現は、この時節柄上映するにはふさわしくない描写ではないかという観点から協議を重ねてまいりました。」と関係者はコメント。同様に震災の影響としては、「ヒア アフター」(クリント・イーストウッド監督)、「唐山大地震 想い続けた32年」(フォン・シャオガン監督)などが既に公開延期の決定がなされている。