凸版印刷株式会社(以下、凸版印刷)は、2009年4月より、環境負荷低減に貢献できるエコロジー商材として、カード本体の主成分が上質紙100%からなる『RFID-KAMICARD』を販売しているが、今回、同カードの機能を大幅に拡大し、短期用途の入館証、重要会議や各種学会における身分証明書などのIDカード向けバージョンアップ版を、2010年10月7日から販売開始している。
短時間のみ有効の撥水性を持つことで実現
同カードのの特長としては、「凸版印刷が提供するカードプリンタCP400をはじめとしたプリンターで顔写真、文字情報の印字」が可能な点や、「紙製のカードにも関わらず、短時間であれば撥水性を持ち、特殊加工による高い強度」を持っている点、「カード本体の主成分は上質紙100%で、アンテナ、ICチップは古紙回収・再生紙工程の中で資源分離回収が可能であり、カード本体はトイレットペーパーへと再生し、ICチップのシリコン材料は、スラッジ(強化材)としてセメント材料に利用」できる点などが挙げられている。
なお、販売価格は、1,000枚で単価500円から、10,000枚で単価470円からとなっており、売上目標は、2012年度までに関連受注を含めて10億円とのこと。
ちなみに、「FeliCa Lite」とは、ソニー株式会社が開発した非接触ICカード技術「FeliCa」の製品の1つで、コストを抑え、様々な形状で搭載し利用することができる製品のこと。
また、CP400とは、凸版印刷が開発、販売しているIDカードプリンターのことで、顔写真や文字情報の印字はもとより、接触IC、非接触IC、磁気カードの発行にも対応している高性能機種。
100%上質紙という点が気になるところであるが、再利用前提とするコンセプトは期待がもてよう。パソコンの使用制限にも「ワンタイムパスワード」といった一回限りのパスワードが用いられるケースもある。長持ちしないのもある意味よいことかもしれない。
凸版印刷株式会社リリース