[とびきり美しき瞳、吸い込まれんばかりの明朗さと清楚な気風、プラダやスマート]

ストレートに笑わせてくれる、テレビドラマシリーズ原作のコメディ傑作、『ゲット・スマート』にて、絶妙な存在感を放つスティーブ・カレルと見事な共演を果たしている女優、それがアン・ハサウェイである。ぱちりと開いた瞳が美しく、吸い込まれんばかりの明朗さと清楚な気風を兼ね備えた人物だ。
1982年、アメリカのニューヨークにて生まれる。本名はアン・ジャクリーヌ・ハサウェイ。アイルランド、フランス、ドイツ、アメリカン・インディアンなどの血筋。父は弁護士、母は舞台女優。兄と弟がいる。少女時代は修道女になる夢を見ていたが、しばらくの後、兄がゲイであると告白。厳格なカトリック教は同性愛者を認めぬという教義を敷いている事が多く、兄の存在意義を認めぬ宗教には関われないと、修道女の道を断念。1996年、14歳、高校進学後は合唱団に属し積極的に活動、同合唱団の質は高く、名門劇場カーネギー・ホールでも演奏を経験している。1999年、17歳、高校卒業後は女優の道を歩もうと決意。同年、ヴァッサー大学英文学科に進学する一方、ニューヨークの演劇学校に通い本格的な勉学を始め、舞台などで技術を磨く。また同年、早くもテレビドラマ『ゲット・リアル』の主人公役に抜擢され、好演。大きな注目を浴びる。2001年、19歳、ジュリー・アンドリュース共演『プリティ・プリンセス』の王女役として映画初出演を果たし、同作品で見事に披露された演技、存在感が大きな人気を博する。宮崎駿監督のアニメ映画『猫の恩返し』アメリカ版の主人公ハル役の声、『リトル・レッド　レシピ泥棒は誰だ？』の主人公レッド役の声、上記作品の続編『プリティ・プリンセス２/ロイヤルウェディング』、『裸の天使』といったキャリアを積んだ後、2005年、24歳、1960年代のアメリカ中西部を舞台にした文学作品『ブロークバック・マウンテン』、翌2006年、25歳、メリル・ストリープ共演『プラダを着た悪魔』へ出演、これら作品の大成功により映画女優としての地盤を確固たるものとする。以後、上記『ゲット・スマート』、ティム・バートン監督、ジョニー・デップ共演『アリス・イン・ワンダーランド』といった明るい作品にて好演を続ける他、『ジェイン・オースティン　秘められた恋』、『レイチェルの結婚』などの落ち着いたヒューマンドラマ作品でも活躍を続けている。

2004年、22歳よりイタリア人実業家ラファエロと親密な交際を始めるが、4年後の2008年、26歳にて破局。それから4ヶ月後、俳優アダムとの交際を始め、現在に至る。食生活はベジタリアン。オードリー・ヘプバーン、ジュディ・ガーランドの大ファンであり、確かにふと鑑みるに、かの名女優たちの雰囲気がアンにも備わっている。

ちなみに、「アン・ハサウェイ」という名前の由来は、ウィリアム・シェイクスピアの妻、同姓同名の「アン・ハサウェイ」をモチーフにしている。後者は21世紀の女優アンの誕生から遡ること427年、1555年、イギリスのウァーウィックシェアー生まれ。アン24歳の時、18歳のシェイクスピアと結婚をした。シェイクスピアの生涯に不明点が多いので明言は出来ぬが、彼らは3人の子どもをもうけ、仲睦まじく生涯を共にしたとのことである。



ムービーデータベース（IMDb、英語）
Anne Hathaway(IMDb、英語）