東日本旅客鉄道株式会社(以下、JR東日本)と東京急行電鉄株式会社(以下、東急電鉄)は、2011年3月から、「Suica付学生証(社員証)」と「PASMO付学生証(社員証)」の相互提供サービスをスタートさせることを発表した。
この相互提供は、JR東日本と東急電鉄がカードの発行元となり、JR東日本・東急電鉄の提携システム会社であるサクサ株式会社(以下、サクサ)と東急建設株式会社(以下、東急建設)が学校(企業)にカードや学内(社内)ICカード認証システムの納入を行うもの。
なお、同カードは、東急電鉄が一括してカードの発行管理および在庫管理を行っているため、学校(企業)がカードの在庫を抱える必要がなくなり、発注ロットに依存しない割安な価格で、多品種少量の提供が可能となっている。
また、JR東日本と東急電鉄は、これまで、交通乗車券や電子マネーとして利用できる「Suica付学生証(社員証)」と「PASMO付学生証(社員証)」をそれぞれ提供していたが、2011年3月からは、ひとつの学校(企業)内で「Suica付学生証(社員証)」と「PASMO付学生証(社員証)」を学生(社員)が自由に選択できるようになる。
手元に在庫を持たない在庫管理は、かんばん方式とも呼ばれ、トヨタなど日本の製造業の成功例とされてきたが、今回の場合は、活発化している複数のICカードが連携するポイントサービスに加えて、「ノン在庫」の実施によって、発行時点からのコスト削減を狙うというもの。それぞれの特色を生かすよりも、「選択と集中」で、カード時代を乗り切らなくてはならない。
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