ウィリアム・シャトナー(1931~)
レナード・ニモイのMr.スポックに引き続き、宇宙SFドラマの大傑作『スタートレック』のUSSエンタープライズ号を支える主たる人物、それがウィリアム・シャトナーのジェームズ・T・カーク船長である。何と言っても彼のイメージはあの堂々たるカーク船長に他ならないが、『スタートレック』シリーズ終了後も様々な映画に登場している。ロバート・デニーロとエディ・マーフィーが主演の『ショウタイム』やベン・スティラー製作・主演の『ドッジボール』、ドリームワークス製作のアニメ映画『森のリトルギャング』における亀のオジーの声など、その活動範囲は広い。ちなみに『森のリトルギャング』の声優は豪華で、ブルース・ウィリスやスティーブ・カレルが出演している。
1931年、カナダのモントリオールに生まれる。ニモイと同じくユダヤ系。両親は洋裁職人、2人の姉がいる。映画を通じて俳優に憧れ、モントリオール劇場に所属しながら、10代前半からTV番組やラジオなど、既に様々なキャリアをこなしていく。マギル大学で舞台演劇を学んだ後も活動を続け、1957年、26歳にて映画『カラマーゾフの兄弟』に出演。続けて1961年、30歳ではスタンリー・クレイマー監督『ニュルンベルグ裁判』に出演し、作品、演技と共に周囲に認められる。が、その後はあまり良い仕事が舞い込んでこず、しばし低迷する。転機となったのは5年後、35歳の頃に抜擢された『スタートレック』のカーク船長役。先述の通り、この作品がウィリアムという俳優をすべからく決定付ける事となった。スタートレックとの関わりは1994年、62歳、映画『スタートレック:ジェネレーションズ』まで続く。生活方面では4回の結婚暦がある。2001年、70歳の頃に43歳のエリザベスと結婚し、今に至る。『スタートレック』の作中でも地求人・異星人問わず女性を惑わすカーク船長、実生活においても伊達な男である。
ちなみに、刑事探偵ドラマの傑作『刑事コロンボ』シリーズでは、1973年にレナード・ニモイが、1976年にウィリアム・シャトナーが、それぞれ犯人役で出演している。見逃していた諸賢は必見である。
ムービーデータベース(IMDb、英語)William Shatner(IMDb、英語)