第5回の渋沢栄一チャレンジ賞を受賞!
渋沢栄一の起業家精神を受け継ぐ企業を表彰する「
第5回渋沢栄一ベンチャードリーム賞」のチャレンジ賞に、
バーリー・ジャパン代表の坂尻誠氏が選ばれた。
同社は、半真空状態で空気粉砕することで熱の発生を抑制し味・香り・栄養素を損なわない画期的な粉砕機を開発・販売。食品分野の顧客ニーズに正面から取り組み、簡易型小型機の開発を目指している。
チャレンジ賞受賞に至るまで
同賞の受賞について聞くと、同社長は、
「業歴の浅いベンチャー企業は知名度が低く、お客さまの信頼を得るまでかなりきついが、2004年2月の創業時に埼玉県から『中小企業創造活動促進法』に基づき粉砕機の研究開発計画が認定されたほか、『
08年度いちおし『起』業プラン大賞特別賞』も受賞。県のサポートもあって、今までにない事業プランで活動している会社であることが知れた。」といい、さらに
「昨年から全国規模の展示会にも参加し知名度向上を図っている。その上での今回の受賞。2月から第7期に入ったが、5日の授賞式は当社の設立記念日でもあり好スタートを切れた。こだわりをもった粉砕機メーカーだと知ってもらうことを最優先課題に事業を進める」と重ねての受賞の喜びと抱負を語る。
微粉砕機『STAY』の特徴は?
その”こだわり”について聞くと、
「粉砕機メーカーは素材の持つ成分をいかに損なわず粉砕するかを大きな課題としてきた。当社がこだわっているのは味、香り、栄養素を損なわずに細かくすること。このために開発したのが微粉砕機『STAY』。熱発生を抑える特殊機構により空気の“刃”で素材を切断・粉砕する。素材を実際に粉砕して味見すると、従来粉砕品と味や香りの違いがはっきり分かる」という。
そして「成分重視、高付加価値を求めるなら粉砕テストをしに来てください。当社の粉砕品がお客さまの新商品開発のヒントになってほしい」とのことだ。
将来に向けての展望は?
起業経過については、「創業前は粉砕機メーカーの営業マンで、お客さまのニーズに応えたい一心で起業した。『社歴ではなく、粉で評価してください』とアピール。ここ2~3年で素材の優れた成分『素材のチカラ』の重要性を認識するお客さまも増えており、将来に手応えを感じている」とのこと。
そして次の7年目に向けての目標については、「STAYの小型化を図る。6月の展示会には完成品を披露したい。当社のこだわりには理解できてもコスト面で手が出ないという声もあって、小型化で導入可能な価格帯にする。また、設備導入が難しい、少量だけサンプルを作りたいというお客さまに対し、委託粉砕事業に乗り出す。これを2本目の柱として育成し収益安定化を図る」と、狙いも明確だ。